わずか数点のエレメントが、見まがうことのないスタイルを創り出すことはよくあります。独特のデザインとならんでA.ランゲ&ゾーネの時計を特徴づけているのは、創意あふれる機構です。それが殊の外よく表れているが、1815ファミリーのモデルです。フェルディナント・アドルフ・ランゲの誕生年を名前に冠するこのファミリーの時計には、19世紀に遡る長い伝統と今日の時計技法が融合し、ひたすら純粋に完璧を追い求めた総合芸術へと昇華しています。
時計を知る人には、ダイヤルのA.ランゲ&ゾーネのロゴを見なくとも、すぐにそれと分かります。同じように、サファイアクリスタルのシースルーバックからムーブメントを見れば、A.ランゲ&ゾーネの時計であることは一目瞭然です。4分の3プレートをはじめ、ハンドエングレービング入りテンプ受け、伝統が滲むチラネジテンプ、青焼きしたネジで留めたゴールドシャトンなどのディテールは、紛れもないランゲウォッチの証しです。巻上げ輪列のサンバースト仕上げ装飾は、往年の懐中時計のムーブメントを彷彿とさせます。ここで、創業当時から今に伝わるランゲならではの要素の詳細を写真とともにご紹介いたします。