ゼロリセット機構により、リューズを引き出すとテンプが停止し、秒針が瞬時に帰零します。そのため、正確に時刻合わせができます。
それを可能にするのは複雑に作用しあうレバーのメカニズムで、その最後にあるゼロリセットレバーが、ハート型のディスク (ハートカム) を押すようになっています。ハートカムがついているのと同じ軸に、秒針が取り付けられています。ハートカムがゼロリセットレバーに押されて初期位置まで回転すると、それに伴って秒針も同時にゼロに戻る仕組みです。リューズを押し込むと、再びムーブメントが動き始め、秒針も進み始めます。
この機構を若干改良しより複雑になったものが1815トゥールビヨンに搭載されています。ただし、このモデルでの役割は、テンプではなくトゥールビヨンを停止することです。
