伝統が発想の源
1815 ラトラパント・ハニーゴールド “F. A.ランゲへのオマージュ”は、A.ランゲ&ゾーネの6作目のラトラパント・クロノグラフです。このモデルは製作数100本限定で、A.ランゲ&ゾーネ・ブティックでのみ販売します。この時計の主役は、モデル名になっている複雑機構です。ラトラパント・クロノグラフは、複数のタイムの比較やラップタイムの計測ができ、高級時計製作の世界でも最も難易度の高い複雑機構の一つとされています。ランゲが専用使用権を有する素材ハニーゴールド製ケースにシルバー無垢製ブラックダイヤルを収めたデザインは、鮮烈な印象を与えます。
キャリバー L101.2
手巻きキャリバーL101.2は新たに開発されたもので、その手作業による仕上げは、1Aと呼ばれる最高品質を誇った往年の懐中時計を想起させます。隆起した表面に粒状感を持たせる仕上げを施した洋銀製の受け部品は、その一例です。ラトラパント・クロノグラフのレバー、バネおよび裏押さえなどの可動部品の上側を線彫り模様で飾る一方、面取り部分を光沢研磨しています。角度の鋭い内側隅の面取り部分の研磨は、特に難しい作業です。受け台や受け板のハンドエングレービング模様とエングレービングしたロゴには、ブラックロディウム仕上げを施しています。プレート仕上げした層のこの深い色調により、エングレービングがより印象的に浮かび上がります。